エイプリルフール

解説

 インターネットによって,今までのメディアを通じた情報の流通に比べ,市民の一人一人が自由に情報を流通させ,誰もがそれにアクセスできるようになりました.
 インターネットで沸騰した世論によって民主化を成し遂げた国がある一方で,ネット上の「炎上」と呼ばれる現象によって,多大な被害を受ける人もいます.
 筆者の考えは,「ネットを弱いものいじめのために使ってはいけない」という一点です.
 政治や権力者への正しい「炎上」は,それこそ炎上火力発電で原発を不要にできるだけのエネルギをもって,どんどん燃え上がるべきでしょう.しかし,方向性を間違えれば,取り返しのつかない事態を招くことがあります.
 私たちは,インターネットの「自由」を,より私たちを自由にする方向で使っていく必要があるでしょう.しかし,表現の自由の誤った行使は,権力に規制の口実を与えてしまう可能性があります.
 違法・有害情報の削除に対する警察の関与の問題,児童ポルノのブロッキングの問題などは,一部の人による誤った使い方のために,国民全体の通信の秘密や表現の自由が規制されていく側面を持っています.このようなことが広がっていかないよう,利用者の側としても気をつけていく必要があります.



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