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これは2004年のエイプリルフール記事です。内容は真実ではありません。
SPAMを利用した新エネルギの利用開始について
弊社では,インタネットに流通するSPAMを回収して電気エネルギに変換する装置を開発し,3月25日から運用を開始しました。
弊社は昨年4月から風力発電による電力の調達を始めております。今後は風力発電に加えてSPAM発電によるエネルギによるデータセンタ・プロバイダ事業の拡大を進め,究極のエコエネルギプロバイダを目指してまいります。

図1 今後の弊社の電力調達のイメージ
背景
近年,インタネットにおいて,電子メールにSPAMが添付されて送りつけられる「迷惑メール」が社会問題となっております。米国における調査の中には,インタネットにおけるメールの過半数がSPAMであるというものもあります。
最近の科学的研究においては,メールに添付されたSPAMにもわずかながら質量があることが判明しており,メールサーバの発熱量の増加,わが国における肥満者の増加などの一連の事象に,増えつづけるSPAMが大きく関与しているのではないかとの見方が一般的になってきております。
弊社にも,「送られてくるSPAMを食べていたら太った。どうしてくれる。」「ごみを捨てるのも有料なのに,毎日毎日届くSPAMはどうにかならないか。」「コンピュータの中でSPAMが不完全燃焼を起こし,肉が焦げる臭いが充満する。」といった苦情が多数寄せられております。
米国では毎日ネットワークから送られてくるSPAMを食べて肥満になったとしてプロバイダが訴えられる事例が多発しており,今後日本でもプロバイダが同様の訴訟の洪水に巻き込まれるおそれも否めません。
このようなことから,SPAM問題への何らかの対応策を検討する必要がありました。
SPAMによる発電技術の開発
弊社では,電子メールに添付されるSPAMを回収し,環境にやさしいエネルギとして活用する技術の開発を進めてまいりました。弊社では従来から風力発電の採用などの環境への取り組みを進めておりますが,その一環をなすものです。
SPAMはもともと豚肉を主原料とした食肉加工品であり,エネルギ密度はそれなりに高いものです。また,脂肪分も多く,生分解などによるエネルギの抽出にも適していると考えられていました。
SPAMは食品成分表によれば100gあたり321kcalであり,これはSI単位系では100gあたり1350kJ(1.35MJ)になります。電子メールに添付されるSPAMは米国の最新の統計では1キロバイトあたり64分の1オンス(約0.4g)とされており,平均すると1通あたり0.36gのSPAMが添付されてくることになります。
仮に弊社のメールサーバが1日5万通のSPAMを処理している(あて先不明による返信を含む)として,その可食部分をすべて回収できれば1日18kgのSPAMが回収できることになります。
18kgのSPAMには243MJものエネルギが含まれており,仮に全部が電気に化ければ(もちろん理想論ではあるものの)67.5kWh(月に2000kWh以上!)もの電力になり,これは弊社全体の消費電力量の約4割に相当します。
弊社は,このSPAMからいかに効率よくエネルギを取り出すかを検討してまいりました。単純な燃焼による熱エネルギの回収から,微生物による生分解,SPAMを利用した燃料電池に至るまで研究してまいりましたが,結局のところ,発酵によりメタンガスを発生させ,それを燃焼させる(余熱は事務所の暖房に使用する)ことが現時点で最も効率的であるとの判断ができるに至りました。
現在試運転中のシステムでは,1日18kgのSPAMを投入すると,概ね24kWhの電気エネルギを取り出すことが可能であり,効率は概ね35%程度を記録しています。負荷の軽いPCサーバであれば概ね10台〜15台をまかなうことが可能になりました。

図2 SPAM発電のイメージ
SPAM発電のメリット
SPAMによる発電には,大きなメリットがあります。
CO2の削減効果(カーボン・ニュートラル)
SPAM発電は,生物資源を使用していることから,一般にバイオマス発電に分類されます。
燃焼にせよ微生物による反応にせよCO2の発生そのものは避けられませんが,化石燃料とは大きな違いがあります。
化石燃料の場合,地中に埋蔵されている燃料を燃焼させるため,現在大気中に存在しないCO2を顕在化させることになります。また,硫黄分の発散なども避けることができません。
しかし,バイオマス発電の場合,その燃料に含まれる炭素は大気中のCO2を吸収してできたものです。そのため,燃料の生育から発電による消費に至る間で,CO2の発散は差し引きゼロとなり,「CO2を出さない発電」ということになります。

図3 バイオマス発電の環境優位性
燃料調達の容易性
化石燃料は地球上での偏在が著しく,石油資源を持たない超大国が石油利権の確保のために戦争を行うなどの不幸な事態が延々繰り返されています。
SPAMの場合,全世界の電子メールの過半数がSPAMであることや,今後増えることはあっても減ることは考えられないため,今後も燃料が安定して供給されることが見込めます。また,SPAMのないインタネットなど考えられないことから,インタネットがある国であれば世界中どこにでもSPAMは存在し,SPAMを奪うために戦争を起こすといった不幸な事態もまず考えられません。
発電燃料としての安定性
電力を得るためのエネルギには,主に,原子力,火力,水力,その他風力などがあります。
このうち原子力は出力の調整が困難であるため終日のベース電力として使用し,需要の多い時間帯を火力や水力でまかなうといった使い方が行われています。
SPAM発電は,需要の変動に概ね10分以内に追従することができ,また出力も燃料さえあれば安定して出力できるため,火力と水力の中間の安定性を持っているといえます。今後,大手プロバイダにSPAM発電所が併設されたとしても十分な安定性を維持することができます。
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